「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」を鑑賞しました。
無限列車編は、原作で最も好きな章なので楽しみにしていましたが、期待を裏切らない出来で感動しました。

夜の時間帯に観たため、子どもは少なくほとんどが女性客だったことに驚きました。映画の終盤から、泣いている女性の声が聞こえ、上映が終了しても多くの方がしばらく席を立たず、その空間に留まっていました。
それだけ、皆の心に刻まれた作品だったと思います。

また、鑑賞者には漏れなく炎柱である煉獄杏寿郎の過去を描いた「煉獄零巻」(JUMP COMICS)がもらえます(在庫がなくなり次第終了となっています)。

1 感想(ネタバレなし)

原作に忠実に、されどマンガのコマでは飛んでしまう場面もしっかり描き、映画ゆえの加味もあり、もともと映画並みに描写が綺麗だったアニメ版をさらに超える圧倒的な映像の美しさと迫力。

無限に走るかのような列車、無限に落ちていく夢、そして終盤には観客も願う、無限に終わりを迎えないでほしい時間。

LiSAさんの「炎」(ほむら)は、映画のエンドロールで流れて初めてその意味を知ることになります。
原作を読んでいても、炎は歌詞を理解して聴いていても、やはり劇場で一連のものとして観た時の感覚はまったく違いました。

久しぶりにもう一度、劇場で観たいと思わせてくれた映画でした。

その後、「鬼滅の刃」予告編第3弾が2020年10月25日に公開されました(2020年10月27日追記)。今までの予告編では明らかとなっていなかった上弦の鬼が登場し、煉獄との死闘がクローズアップされています。

なお、アニメ「鬼滅の刃」を復習してから劇場で鑑賞したい方におすすめなのは、動画配信サービスHuluの2週間無料トライアルか、アマゾンプライムビデオの30日間無料体験となります(どちらも無料期間中に解約した場合、料金はかかりません)。

2 アニメ続編を映画化した理由と映画続編についての考察(ネタバレあり)

ここからは、ネタバレを含みますので、アニメのみを視聴して映画館へ行かれる方は読まないでください。映画を鑑賞した後にご覧ください。

(1)アニメ続編を第2期ではなく映画化した理由について
確かに、「無限列車編」は汽車のグラフィックからその結末まで、映画化するには最高の章だといえます。
構成も前半「下弦の壱」魘夢(えんむ)との戦いは主人公である炭次郎がメインで、後半「上弦の参」猗窩座(あかざ)との決戦は煉獄が主役という二段構えとなっており、映画の展開を劇的にする効果があります。
そのことから、本作のキャッチコピーも炭次郎を主眼にした「その刃で、悪夢を断ち切れ」と炎柱・煉獄とリンクした「心を燃やせ」の2通りがあります(キャッチコピーにつき、2020年10月27日に追記)。

しかし、通常はアニメ第1期終了後、続編はアニメの第2クールで描かれるので、映画化した無限列車編の後はどうする意図なのか、気になっていました。

最初に考えたのは、ストーリーが進展するにつれ凄絶さを増していくので、誰でも目にすることができるテレビアニメでの放映よりも、自身の判断で鑑賞する映画が選ばれたのではないかということ。

次に考えたのは、そのクオリティからテレビアニメとしては制作コストがかかりすぎ、映画化することで利益を確保する必要があったのではないかということ。特に、無限列車編を描くのには相当なコストがかかると思われます。

ちなみによく「どの柱が好きか」と聞かれることがあるのですが、私は「煉獄杏寿郎」と答え、理由を聞かれると「『上弦の参』である猗窩座と一対一で戦い、身命を賭して追いつめたから。上弦の鬼と、しかもその上位とサシで勝負したのは煉獄しかいない。」と述べています。
上弦の参である猗窩座と、おそらく柱でも三指に入る煉獄の一騎打ちは炎のように熱く、鬼・柱の中で最も強い信念を持った熱い者同士の火花散る衝突。

この対決と、守るために死した煉獄の思いをラストに据えた上で、導入は無限列車の壮大さから入り、夢の儚さを交えたストーリー展開は映画として完全に成立するもの。

以上を踏まえた上で、アニメ第2期ではなく続編を映画に委ねた理由を一言で整理するなら、制作・興行サイドも「映画で表現したいと考えたから」ではないでしょうか。

(2)無限列車編以降の続編について
無限列車編がもともと映画化には最高のストーリーであり、さらにufotableの制作も素晴らしかったため、それを維持する続編が可能なのかということが懸念されます。

次の「吉原遊郭」編も映画として描きやすく成功する姿が想像できますが、そこから最終章である無限城での決戦までを、映画としてのスコアを維持しつつ、ラストに向かうにつれ増していく凄絶さと劇場版の妙味を両立して描けるかが鍵となりそうです。

無限列車編の続編はアニメ第2期からという予測もありますが、ストーリー本編の一部のみを切り取って映画化するのは不自然なことと、無限列車編の興行成績が突出していることを考えれば、今後も映画で続編を公開していくことが見込まれ、それはまるで我々が映画館へ運ぶ足により走り出した「無限列車」のように思えます。

3 「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」関連商品

RiSA「炎」(「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」主題歌)

「鬼滅の刃」7巻・8巻(原作「吾峠呼世晴」著「無限列車編」収録巻)

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